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the world as code

Rakuten Technology Conference 2014に行ってきた

イベント終了から1週間後にレポートとか遅すぎますね。これの前の週のオープンソースカンファレンスがせっかく土日開催だし行こうかなと思っていたんだけど、土曜に徹夜仕事があったんでさすがにしんどくて行けなくて、じゃあこっち行こうかな、と行ってみた具合。

中嶋聡氏→三木谷氏→OpenStackの話→Matz氏→Chefの中の人という大変ミーハーなタイムテーブルで回ったけど、著名なハッカーの話を聞く機会というのは何度か設けておくべきなんだろうと思う。当然ながらウェブや雑誌で何度も著名な人の話は読んでいるわけだけど、実際目の前で話してもらうと記憶への残り方とか、影響の受け方とかやっぱし違ってくる。

エンジニアとしての哲学

特にMatz氏の話を聞いていて思ったのが、エンジニアとして哲学というか思想というか、そういうのはきちんと持っておきたいなということ。

エンジニアというのは知的生産、クリエイティブワーカーだという人もいるが、意識によっては単なる流れ作業の駒になりかねない。実際、自分の今の仕事というのはそちらに近くて、顧客からの要件をいかに盛り込むか、いかに期日までにリリースして検収をもらうか、というところにばかり目がいってしまっていて、全体のデザインが出来ていないことはままある。短期的に売りを上げるだけであれば別にそれでいいのだが、思想のないシステムは運用上のトラブルが多いだとか、更改や拡張に対する思慮に欠けているだとか、長期的には利を失うことにつながりやすい。

キャリアデザインとしても、思想がないエンジニアはブレる。というか、単に売り上げて金回すサラリーマンエンジニアになりたいのか、それともいわゆるハッカーとしてやっていきたいかの境界線の一つがそこなんじゃないかなと。どちらが良し悪しではないし、どちらでも人生で「やっていく」上では困りはしないとは思うのだが、どちらが自分にとって楽しいかが問題だ。自分は結構収入面って後回しに考えていて、自分が思うような価値を生み出せる人間になれればいいと思うし、その対価として金が得られればそれでいいのかなと思う。

リクルーティングとしてのイベント

いろいろと縁があって、ビジネス的なつながりがない企業の中では楽天がおそらく一番多く訪問してるんだけど、今回はだいぶ中の方まで入り込めて、ちょっとだけ実態が理解できたように思う。噂の楽天ランチは大変楽しみにしてたのだが、思ってたより薄めの味付けで社員の健康を考えている会社って素晴らしいなぁと感心してしまった。でもその後、カフェテリアで開かれる午後のセッションに行ったら無料でピザやらポテトやら唐揚げやらコーラやら配られてたんで、「あかん、これ罠や」と思いました。

あと周知の通り社内は英語公用語化していて、イベント自体も英語が基本なんだけど、実態としては会場内の案内は日本語遣うスタッフもいたし、本当に英語しか喋らない外人スタッフもいるし、日本語喋る外人スタッフもいるしでわりと脳味噌混乱した。参加者側も外国籍の人が半分ぐらいいたんじゃないかという感じ。

こういうあたり、単純にエンジニアイベントというよりは、楽天という会社の在り方をアピールする機会として本当にうまく活かしていたなと思う。夜のBeer Bashの裏でHiring Partyも開かれているのはちょっとびっくりしたけど。