the world as code

転職ドラフトに5回参加した感想とエンジニアの給与について

tag#career

tl;dr

  • 転職ドラフトに5回参加した結果について

転職ドラフトに5回参加した

転職ドラフトというサービスがありまして、何かというと隔月で2週間に渡りドラフトが開かれ、そのときにレジュメと希望年収を登録した上でドラフト参加登録をしておくと、企業がそれを見て「こいつほしいわ」と思ったら想定年収込みで採用のお誘いをかけてくれるというものです。もちろん、それで採用確定になるわけじゃなくて、そこから通常の採用フローを経て実際の入社となるわけだけど、転職ドラフト上で提示した年収の90%を下回る金額で採用することは禁止されているので、いろいろとこう安心感があるみたいなそういうもの。これに昨年夏から5回ほど参加した。転職絶対するぞみたいな感じというより、今の自分の GitHub アカウントや Qiita やこのブログを載せたレジュメを見て、おいくら万円なら雇ってくれる会社あるんだろうか、という市場価値を少し測ってみたいという興味から参加した。幸い、参加した回はいずれも指名がもらえて、何度かカジュアル面談という形で話をさせてもらったりもした。

結果

最近金額公表が流行っているし金額載せても別にいいんだけど、自分のような無名の人間が載せて意味があるのか知らんし、仮に需要あるなら有料 note とかで販売したほうが良さそうだしってことで、指名金額はこちらの希望年収にプラマイいくらで来たかという形で載せる。希望年収は今もらっている金額を元にしていて、まぁざっくり同世代平均年収よりはウン百万かは高いぐらいで、そんなに謙虚な額にはしていない。

第13回

  • 希望年収ジャスト 3件
  • +20万円 1件
  • -40万円 1件

うち3社とカジュアル面談

第14回

  • 希望年収ジャスト 1件

第16回

  • 希望年収ジャスト 2件

うち1社とカジュアル面談

第17回

  • 希望年収ジャスト 6件
  • -50万円 1件

うち1社とカジュアル面談

第18回

  • 希望年収ジャスト 2件

指名は想定よりもらえた

正直言って想定より指名が来たという感覚だった。 GitHub にコードを載せたりしてはいるけど、最大で星もらってるレポジトリでも 4 Stars とかだし、自分としては特に強い自覚はないし、5回のドラフトを経た今でもそれは変わらない。ただ、たまに Twitter で「GitHub にコードを上げている IT エンジニアは全体のx割」みたいな結構少ない数字を見かけることがあるけれど、あれが実際そうなのだろうなという気はしている。カジュアル面談をしていても GitHub に上げているコードの話やブログのエントリーに関する話題を出してもらえたりして、アウトプットをしていてよかったというのはすごく実感した。あとは SRE という職種を自分は希望しているけれど、この職種で採用市場に出回っている人材自体、現状少ないんではないかなという気はしている。インフラエンジニアはもちろんそれなりの数がいるだろうし、コードを書くエンジニアもそうだろうけど、その双方に興味を持つことで、多少なり希少価値が出せてるんではないかなと思う。

カジュアル面談ってなんなんだ

会いに行った企業はいずれも選考なしのラフな面談、いわゆるカジュアル面談という形で会わせてもらったが、企業によって形式はまちまちだった。参加者としては、指名されて初めてその企業を知るという場合も多いので、まずは企業のことを知ってもらう機会として設けられているのだと思うけど、実際に時間いっぱいほとんど説明だけに費やされる企業さんもあれば、すべてこちらからの質問だけの時間を取ってくれてなんでも聞いてくださいという感じの企業さんもあり、また逆に、選考ではないのだがかなりの時間質問攻めにされてタジタジになったりした企業さんもあったりした。ただ、あくまで選考ではないので、その結果を突きつけられたりなどということはなかった(その企業の選考には進まなかったので、もし進んでいたら一瞬でお断りにされるとかあったのかもしれないが)。企業側としても「カジュアル面談って何すればいいんですかね?」と悩まれていたりもするようで、そのままその言葉を面談の場で投げられることもあった。俺も聞きたい。

企業側のスタンスも本当にまちまちで、こちらのブログをだいぶ読んでくれていて恥ずかしくなるぐらいにその話をしてもらうようなこともあれば、どうもこれは人手がとにかく欲しくて青田買いのように声かけまくって知名度を上げようという意図っぽいかな?ということもあった。別にそれが悪いとかそういうことではなく、職や金がほしいエンジニアと、人がほしい会社とのマッチング機会としてわりといい感じに機能しているんではないかなこのサービスは、と思った。こちらとしても、事前に自分の考えなりを読んでもらえているというのは、ミスマッチの可能性が抑えられそうで良かった。

エンジニアとお金と評価について

何か月か前に Google 退職者による年収公開が散発的に起きたりとか、昨今 IT 系のエンジニアとお金の話をよく見かけるようになった気がしていて、まぁ自分が30代になったので、観測範囲がそうなっただけかもしれないけれど、以前はタブー視されることも多かった「お金の話」がわりとラフにされるようになったんじゃないかみたいな感触は覚えている。それは自分としてはいいことだと思うし、私はこれだけしかもらえていなかった、という話に周囲の人がもっともらうべきだというアドバイスをしたり、あの会社はこれしか払わないのかみたいな話が回ったりとかして、界隈全体で適正な給与が払われるようになればいいなという想いがあるし、俺がお金ほしいというよりは、みんなでお金もらおうぜみたいなことは感じている。

今回のドラフトで実際に何度か指名を得たことで、なるほど自分はこれぐらいの金額を払ってもいいと評価してもらえるのか、と客観的な確認ができたことは、ある程度の自信につながった。ただ、必ずしもその金額はスカウターのように自分の能力を表す指標ではないということも思っている。先に書いたように、希少価値のある、ニッチな領域を攻めれば技術力はそこそこでも高給がもらえるチャンスは広がるだろうし、そもそもあくまでウェブ上でのアウトプットや自己申告のレジュメだけでの評価額なので、実際に選考に進んだら「やっぱこいつねーわ」ってなる可能性もある。また先日バズっていた 仕事と給与と評価の関係 - Speaker Deck という記事でも書かれている通り、会社の体力によって払える金額も当然変わる。給与は様々な要因によって決まるものであり、その人物の客観的な評価指標としては機能しないので、多ければ多いほど良いのは確かだけど、それをエンジニアとしての自分の戦闘力みたいに考えない、自惚れないようには注意が必要だなと思う。

なので、転職ドラフトは参加する分には無料だしリスクもないので、お金がそんなにもらえていないと感じるエンジニアは、これぐらい欲しいという額を多少背伸びしてもいいので希望してみて、とりあえず参加してみるといいんじゃないかなと思う。これぐらいお金が欲しいです!と表明して、それを複数の企業にアピールできる機会なんてのは早々ないので。自分も今は一旦不参加状態にしているけれど、今後また転職意欲の有無に関わらず、ふらっと参加してみたりするんじゃないかなーと今は思っている。