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札幌で4日間ワーケーションした

コロナ禍真っ最中にもやってみたいなと思っていたワーケーション、「禍」が「落ち着いた」と言われる今になって機会がまわってきて、4日間札幌から仕事していた。

働く場所としての札幌という街

いろいろな意味で「札幌」を選んだのは正解だった。

端的に、この時期だと避暑地として最適。晴れていれば30度ぐらいにはなるので、「暑くない」というイメージをしていると肩透かしを食らうが、逆に太陽さえなければ涼しいのが良い。夜になると、半袖の上に1枚羽織らなければ肌寒く感じるほどで、特に今年の関東の猛暑を知った身だと快適としか言いようがなかった。湿度は数字の上だと、関東並にあるようだったが、あまり「蒸し暑い」と感じることはなかった。

非常にコンパクトなエリアに街の機能が集中しているのもいい。綺麗な碁盤の目状の街で、北は札幌駅から、南にある歓楽街のすすきのまでだいたい2kmぐらい、そのエリアに飲食店、企業、公共施設、公園などが集中している。今回は札幌駅とすすきのの真ん中あたりにあたる、大通駅の近くに泊まっていたが、徒歩で行ける範囲内に食事処、商業施設、様々なコーヒースタンド、公園、コワーキングスペース、 平日は21時まで開いている図書館 まであって何も困ることがなかった。

Image from Gyazo

大通公園は最高だと思う。あんな大都会の中心に、あれほど広い緑地があるのは精神衛生にかなり良い。今の時期だと、仕事が終わったぐらいのタイミングがちょうど夕暮れどきで、コーヒーを買ってベンチで一息つくのがルーティーンになっていった。ちょうど自分の滞在期間にビアガーデンも始まってすごいことになっていた。

旅先で働く環境をどう整えるか

働く場所としてはほぼホテルを使い、少しだけコワーキングスペースを一時利用してみた。

泊まったホテルが昼間だとWi-Fiでも200Mbpsは出るところだったので、働く上では困らなかった。難があるとすれば椅子で、何の変哲もないホテルの椅子なので、何日か経つと腰以上にお尻が痛くなってつらくなった。頻繁に立ち上がったり、部屋から出て散歩したりするようになった。

尻の痛みに耐えかねて、というのもあってコワーキングスペースを一時利用した。都内でも使ったことはあるのだが、個人的にはそもそもあまり好んでいない。どうも不特定多数がいる場所で、それなりに秘匿性のある「仕事」という行為をすることが自分は向いていないらしい。また現状だと自分はマネージャー職なのでMTGが入ることも多く、MTGスペースの数が限られているコワーキングスペースでは働きにくさを感じる。

ただ設備が整っているのは確かであり、今回3日目に初めてコワーキングスペースでサブディスプレイを借りてみて、仕事の効率がガンガンに上がるのを感じた。椅子も仕事用のものがちゃんと備えられているので、座っていて身体が悲鳴を上げることもなかった。ワーケーションという長い期間の遠隔稼働においては、適宜コワーキングスペースを用いたほうがいいんだろうと思う。あるいはワーケーションではガチめな労働をするのはそもそも諦めるか。後者が正解のようにも思う。ディスプレイが小さくても出来る、MTGや思考、意思決定系のタスクに集中したほうがいいのかもしれない。

コワーキングスペースについては、今回いくつかの場所を使ったが、SAPPORO incubation Hub DRIVE が使いやすかった。丸一日使っても2200円でそれなりに手頃であり、壁を背にする席がいくつかあったり、ボックスタイプになっていたりする席がいくつかあるので、ショルダーハックもある程度防ぎやすい。

1日の過ごし方

現職はフレックス制の会社なので労働時間は自由に決められるが、普段の労働とリズムはほぼ変えなかった。

  • 7:30〜8:30 朝食、身支度
  • 8:30〜10:00 個人的な勉強
  • 10:00〜18:30頃 労働
  • 18:30〜 大通公園あたりでコーヒー飲んだりしつつ、妻と合流次第夕食

ちなみに妻は勤め先の札幌オフィスに一時的に席を借りていたので、日中は別々に働いていた。それもどうなんだ。お昼を一緒に食べた日もあったけれども。

「個人的な勉強」の時間は普段だと大学に費やしたりしているが、前述の「ガチめな労働をそもそも諦める」の一環でワーケーション中は諦めた。代わりに普段出来ていない思考系のタスクに費やした。これはそれなりに捗ったし、資料が足りなければ先述の図書館があったので、労働後に通ったりもしていた。

ここも結局「どこまでガチめに労働するか」だと思うが、今回はそれなりに普通に働こうと思っていたのでリズムを変えなかった。労働を少なめにしてリフレッシュを優先するなら、そういうのもありだと思う。今回は「私用のついで」のような滞在で、あんまり観光する時間もなかったので、リフレッシュしよう〜みたいなのがなくて、それはちょっと失敗だったかな、みたいな感覚もある。いろいろタスクをせねばならなくて、労働後にセコマで弁当買ってホテルで書類書いたりとかしていた。

持っていってよかったもの

洗濯ネット

働いたのは4日間だが、滞在日数は土日を合わせて1週間以上だったので、途中で洗濯をした。それにあたって洗濯ネットは持って行っていた。今回はコインランドリーではなく、部屋にドラム型洗濯乾燥機のあるホテルを借りたので、これも快適ポイントだった。部屋で仕事しながら洗濯できるのは時間の節約にもなる。

Corne Chocolate

Corne Chocolate を組み立てる、40%キーボードに目覚める - chroju.dev/blog からもう4年間愛用している携帯用キーボード。ロープロキーボードは持ち運びやすいのでおすすめ。

MOFT

超薄型ノートパソコンスタンド
『MOFT超薄型ノートパソコンスタンド』は常に快適な作業環境を作り出すノートPCスタンドです。わずか3ミリのスタンドをノートPCの底に貼り付けて展開するだけで姿勢を自然に改善し、長時間作業の負担を軽減します。スタンドは2段階の角度に調整可能で、座った状態でもや立った状態でも使えます。
超薄型ノートパソコンスタンド favicon https://www.moftjapan.com/collections/pc/products/moft-pc-stand?variant=42378051354881
超薄型ノートパソコンスタンド

超薄型のPCスタンド。そこまで高さが出せるわけではないが、これだけでもだいぶ働くのが楽になった。とにかく軽い、薄いというのがメリット。よくあるPCの裏側に貼り付けておくタイプだと、会社貸与のPCに使うには抵抗があるが、これは非粘着タイプもあるのがいい。

結果として、こういうスタイルで働いていた。

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よかった店

丸美珈琲店

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札幌、総じてコーヒーのレベル高くない……?というのは今回の驚きポイント。なんか謂れがあるんだろうか、どうなんだろうか。探したらBRUTUSにそんな記事があった。

全国から注目される自家焙煎の聖地。札幌の深煎りコーヒー文化を編集者・森末忍が紐解く | ブルータス| BRUTUS.jp
自家焙煎、純喫茶、ニューウェーブまでコーヒー文化には事欠かないが、札幌といえば“深煎り”、といわれているのはご存じか。全国的にその名を知られる〈斎藤珈琲〉を軸に、札幌の深煎りコーヒー文化を紹介する。
全国から注目される自家焙煎の聖地。札幌の深煎りコーヒー文化を編集者・森末忍が紐解く | ブルータス| BRUTUS.jp favicon https://brutus.jp/sapporo_coffee1/?heading=1
全国から注目される自家焙煎の聖地。札幌の深煎りコーヒー文化を編集者・森末忍が紐解く | ブルータス| BRUTUS.jp

なかでも今回良かったのが丸美珈琲店。ちょっと疲れているタイミングで入ったので、無意識にラテを頼んでしまい、「初めて来たのにラテにしたら豆の味がわからなさそう」と後悔しかけたのだが、牛乳に負けない豆の香りがあり、ラテってこんなに美味いものだったのか、と驚いた。

一夜干しと海鮮丼 できたて屋

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東京にも展開している回転寿司 根室花まるが展開する定食屋。焼き魚やフライが中心。四ッ谷にも店舗があるらしい。焼きも揚げも、かなり肉厚な魚で食べ応えがあってよかった。

ノースコンチネント

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食事の面だと、魚介もカレーも食べたけど、今回はここのハンバーグが一番美味かった。きっちり中まで焼かれた肉が弾力あって美味い。ソースがかなり濃いめで食欲をそそる。サラダもたっぷりで、もりもり肉を食べることへの罪悪感を消してくれる。おしゃれな見た目の店だが、これは白米に載せてわしわし食べることを推奨してるだろ?と言いたくなるような肉とソース。実際フォークとナイフは出てこなくて箸で食べるのがまたいい。おかげでかきこむようにガツガツ食べてしまう。とにかく美味しいので、滞在中2回行ってしまった。

セイコーマート

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北海道のインフラ。せっかくなので、コンビニ寄るときはなるべくセコマを使った。パスタが120円ぐらいで買えるのは意味がわからないし、店内調理のホットシェフはだいたいどれ食べても美味い。「道産ポテトのフライ」が甘味の強い芋で美味しかった。

総じて

よかった。の、だけど、それは僕がもともと札幌という街が好きだったのもあるし、自分と関わりのない街で生活を営む、という行為が好きだったのもあり、ワーケーション自体がよかったのか、もろもろの要因が重なって「よかった」という感想になっているのかは自分でもわかっていない。そもそも自分は旅行が好きで、特に一人旅が好きで、それは自分とまったく関わりのない土地で、生活が営まれている、多くの人の人生が流れている、ということを実感できるのが好きであり、そのなかで一時的に場所をお借りして、自分も「生活」をする、ということは、旅行以上に楽しいものがあった。

ただ、あまりに普段通り「生活」しようとしすぎた、というのはある。ワーケーション、普段通りの生産性もパフォーマンスも出るはずないし、そもそも出すものでもないので、じゃあ何をするか? ワーケーション中だからこそ出来ることは何か?というのを考えておくと尚良いのだろうな、と思う。

Image from Gyazo

札幌に行くとだいたいエスタのLoft、ビッカメ、ユニクロあたりで忘れ物や足りないものの補充を毎回していたのだけど、それも今回で最後になるというのが寂しい限り。お世話になりました。ワーケーションは機会があればまたしてみたいが、札幌以上に居心地の良い街があるのかわからないので、また避暑で来年来てしまうかもしれない。