2022年を振り返る
総括
ライフステージが変わりました、というのと、チームのメンバーが増えたりなど、態勢が変わっていくなかでSREのチームをどう組織していくか、ということを考えて実践に落とし込もうとした、というのが大きい1年だった。
後者については Embedded SREとは何か - SREの組織類型についての覚書 - chroju.dev/blog や 地道に積み上げるSRE 目的合意から進めたSREの探求と実践|グロービス・デジタル・プラットフォーム|note といったエントリーにまとめてきた。他社でもSREの組織体系についてのエントリーをよく見かけるようになってきているし、どの会社でも関心領域が近いように感じている。今年1年はまだまだ模索という段階で、来年しっかり成果を残していきたい。チームリーダーという立場上、自分が思考する対象はやはり組織やチームが最も大きな位置を占める。
ライフステージについては、変わったことで生活上の優先順位が変わったり、これまでに無いタスクやイベントが入るようになってきて、この年末年始などは特にまさに、だったりというのはある。生活が変化することには慣れていくしかないし、それが苦には感じていない。ただやることはマジでいっぱいあるし、来年は引っ越しとかも考えたいし、マジでいろいろある。
定量評価
- ブログ : 19記事(昨年比 -6)
- GitHub Contributions : 377 (-22)
- 書籍 : 37冊(-12)
毎年この3つの指標を最近は見ている。GitHubの「芝」については GitHub Contributions Chart Generator というサービスを使わせてもらった。
どれも数字の上では下がっている。特にインプット、技術書をじっくり読むような経験が今年は少なくて、エッセイ的なものはいくつか読んでいたが、ガッツリ技術的なインプットができず、それがブログのエントリー数低下にも繋がっているように思う。
また後でも触れるが、週報を定期的に書くことにエネルギーを持って行かれて、アウトプットが減っているという負の側面も出てきてはいる。
GitHubはまぁこんなものかな、という具合。OSSに不具合を見つけたらPRするか、する暇やスキルがなければ取りあえずIssueを上げるというのを今年は継続的にやっていた、ぐらい。自分で何か作ったり、という機会はそれほど多くなかった。
学んでよかったこと / やってよかったこと
Cloudflare
リクエストの処理をよりエッジ側へと寄せていく考え方が主流になってくるなかで、今年はCloudflareをいろいろと触っていた。
CDNとDNSのみならず、Zero Trust、Workers、Workers KVなど、無料で触れる幅が広いことに驚いた。単純に触っていて技術的に楽しい、というのもあるし、最近は何かちょっとしたものをウェブ上にホストしたければ、まずはCloudflareで何か使えないかなと考えるようになっている。
業務用にシステムを組むときはどうしてもAWSの中だけで完結できたほうが見通しが良いと感じてしまうのだが、視界は広げておきたい。
CUE
つい先日書いたが、CUEも触っておいてよかった。Policy as Codeの話が案外盛り上がってこないなと感じているが、シンプルな話として、IaCツールを覚えるのにプラスして別のPaCツールに精通する必要がある、という学習コストの問題はあるわけで、CUEはこのあたりの問題を上手いこと止揚していけそうな空気を感じている。
週報
https://log.chroju.dev で公開している週報を、年間を通じて続けることができた。あまりガチガチなルールでやらないのが続けるコツだとは思っていて、忙しい週などは1週空けてもOKとしており、何度か抜けはあるのだが、2週以上途絶えてしまうことはなく、完全に習慣化した。
Publicに書いてツイートもしているのは、習慣継続のプレッシャーとして使っているだけであって、読まれることはあんまり想定していなかったのだが、予想外にいろんなところで「読んでいる」という声をいただくことがあった。なかには真似して始めてくれている人もいて、純粋に嬉しく思っている。ただ、僕自身も他のエンジニアの方々がやっているのに影響を受けて始めたのだということは一応明言しておきたい。最初に始めたときの経緯は 読んだ記事などを「週報」として notion にまとめ始めた - chroju.dev/blog に書いている。
定期的にアウトプットすることを強制的に習慣化するのはそれだけで良いことだと思っているし、普段あまり接していない人がどんなことを学んだり考えたりしているのか知れるのも楽しい。
Mailbrew
インプットの面ではMailbrewが便利で今も続いている。メルマガをGmailを開かず読めるようになったのが一番の良い点だし、あらゆるソースの情報を集約的に見られることで、インプット上の認知負荷がかなり楽になった。
マインドフルネスと認知行動療法とストア哲学
マインドフルネス自体は何年か前に聞きかじって、2か月ぐらい試したけどよくわからなくてやめたのだが、今年改めて調べていて認知行動療法やストア哲学との共通点を知り、再び興味を持った。 マインドフルネス認知療法 - Wikipedia というものがあるらしく、出来事に対して自動的に感情が反応してしまうサイクルを停めて、うつ病などの回復を図るものらしい。精神疾患の状態になくとも、自分の認知の「癖」を治すことには効果がある。例えば自分は自己肯定感が低く、何か褒められてもつい謙遜しがちだが、これは「自動的な反応」に近く、マインドフルネスを通じて自分の感情的反応を変えていくことができる、らしい。「脳のデバッグ」に近いものと捉えている。
まだきちんと調べ切れていないので、ここはもう少し調べてものにしていきたい。
Afterwords
- 最後にこういうことを書くのもアレだが、「年」という単位を元に活動をしていない(四半期か年度のほうが大きい)ので、このタイミングでの振り返りってあんまり意味がないんだけど、年末ってこういうことしたくなるよね、というテンションなので今年も書いた。
- GitHubの芝とかブクログとかは年単位でまとまるから、振り返りやすいのもあるし。
- 月単位でこの月は何をした、とかもっとしっかり書ければいいんだけど、大きい個人プロジェクトを持ってはいないし、仕事のことは書けないしでいまいち書くことないんだよなとも思う。
- チームリーダーになって以降、ソフトスキル重点になりすぎているのが悩みだったけど、それが自分の職務なのである程度割り切るようになってきた。
- 一方で新しい技術に手を出すことなどを意識していて、その結果がいくらか出せているのはよかった。
- 今年は新しいことを学ぶことを意識しすぎて散らかってたのもあるので、1個深くしっかり学ぶ、みたいなのも考えていきたい。
- 週報は本当によいのだが、書くこと自体が目的かしがちで、振り返りサイクルが回せていない感覚も強くなってきたので、週報をまとめることを通じて振り返って次に繋げる、というのを来年は回したい。
- もっと本を読みたいし、もっといろいろ書きたい。
- なんかもうちょい書きたい気もするけど、紅白見ながら書いてて気もそぞろになってきたのでここらで閉じる。Vaundy知らなかったんだけど、いいですね。ではよいお年を。